ホーチミン1日目の話し(3) 衝撃の事実

店内に入り、店員によって案内された場所は2階にある6人用のテーブル。用意されているカトラリーは僅かに5セット。周りのテーブルを見渡しても日本人らしい人が居ない。おまけにベトナム人も。どちらかというと西洋人の方が多く明らかに私たちとは関係なさそう。
ホテルで専務を待っている段階から気にはなっていました。だって社長も工場長も専務のことは気にしても、それ以外は気にしてなかったから。
恐る恐る「あれ、5人だけですか?」と尋ねると、「もしかして、幽霊とか見える人?」とおどける工場長を尻目に、「専務、彼女に伝えてないのですか?」と社長。
何も言わない専務に堪え兼ねて、頭の中を『?』マークで埋め尽くされた私が「何ですか?」と言葉を発します。
すると「日本の社長には伝えてとお願いしたんですけどね。」「年末、日本に帰れなくて彼女には会うことがなかったし。」と言い訳する専務。しかし、なかなか核心を言いません。
もう一度、「何ですか?」と尋ねると、「ごめんね。」と前置きしてから、『工場の建設が約2ヶ月遅れたこと。』『操業が3月開始になったこと。』『日本人スタッフの多くは2月末に来ること。』などなど初めて聞かされることばかりで驚きました。
でも一番驚いたのは「来週からテト休みになるので10日間は何もしないで良い」と言われた事です。
出だしに驚くことを言われてしまい、色々と話したとは思いますがあまり記憶に残っていません。唯一記憶に残っているのが料理が美味しかったことです。

ちなみに、テトというのは日本で言う正月のことです。ベトナムでは、正月のことをテトといいます。中国の旧正月とは時期が違い、また年によって始まる日が違い、元旦の5日前後を含む合計1週間〜10日間がテト休みとなります。(元旦は、2013年2月9日、2014年1月30日、2015年2月19日)
テト休みの間、ベトナムの方は完全に休んでしまうので会社を開けても誰も来ないそうです。

急に言われた10日間の休日。「日本に帰って仕事しろ。」とでも言われるかと思い、翌日、その翌日と仕事をしましたが、社長や工場長からは「ベトナム国内旅行へ行って来たら?」という言葉。ワーキングパーミットが取れるまでは日本だけでなくベトナム国外へ出られないシングルビザとはいえ、日本の皆さんには悪すぎるので本社社長へメールを入れました。すると答えは「遊び目的じゃなくて、勉強目的で楽しんで来て下さい。」ということでした。
ベトナムには誰も知り合いが居ない私にとって、テト休みはどうなるかと心配になりましたが、Hちゃんから旅行を誘ってもらい前半はダラットとニャチャンへ旅してきました。